国税のクレジットカード納付
<2月号> 国税のクレジットカード納付 | |||||||
税理士法人J-s.山内会計 代表社員 山内靖雄 |
いつもお世話になっております。 本年(平成29年)1月から国税のクレジットカード納付制度が開始されました。今回のメルマガでは、税金の納付方法全般についておさらいをするとともに、今話題の国税クレジットカード納付制度をご紹介致します。 | ||||||
今月のテーマ
【国税のクレジットカード納付】 | |||||||
平成28年分の確定申告の時期となり、事業を営まれている方や2カ所以上からお給料をお受け取りの方など、確定申告が必要となる方の中には、申告の準備や納税のための資金繰りなどで慌ただしくされている方も多いのではないでしょうか。 | |||||||
年末調整から確定申告にかけてのこの時期に何かと意識することの多い税金ですが、税金の納付の仕方にも様々な方法があるのはご存じでしょうか。ここではまず、税金の納付の仕方について、おさらいしていくことにしましょう。 | |||||||
納付の仕方は4種類 | |||||||
<納付書による納付> | |||||||
昔ながらの定番の納付方法です。納付書と言われる用紙を銀行の窓口に提出して納付します。昔からある方法なので、慣れているという方も多いのではないでしょうか。どんな種類(税目)の税金でも、この方法で納付できます。しかし、平日の9時から15時までの間に銀行に出向かなければならないため、日々お忙しくされている方にとっては難しい方法かもしれまでん。
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納付書での納付に慣れていないという方にとってはメリットが感じられない納付方法と言えるかもしれません。 <電子納付> | |||||||
あらかじめe-Tax(電子申告)を使って納税用の番号を取得しておき、ATMやインターネットバンキングの「ペイジー(Pay-easy)」というボタンから納付する方法です。銀行のATMコーナーで15時以降でも納付することが出来るほか、インターネットバンキングをご利用の方は、ご自宅からでも納付することが出来ます。 | |||||||
ただし、コンビニのATMを初め、未対応のATMも相当数ありますので、事前にペイジーのサイトでご確認下さい。 | |||||||
また、国税は全税目の納税で電子納税を選択できるのですが、地方税は、納付先の地方公共団体によって対応状況が異なります。地方税電子化協議会のホームページで対応状況が確認できますので、よろしければご利用下さい。 | |||||||
尚、税理士法人山内会計にて申告を承りましたお客様には、納税用の番号の取得も代行させていただくことが出来ますので、お気軽にお申し付け下さい。 | |||||||
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<振替納税> | |||||||
事前に口座振替依頼書を提出しておくことで、ご自身の名義の銀行口座から自動引き落としになるというものです。口座振替依頼書は一度提出すると、引っ越したり、取りやめ申出書を提出したりしない限り、ずっと有効になるため、翌年からは納税のために手続きをする必要がなくなります。また、本来であれば3/15が納期限の申告所得税が4/20の引き落としに、3/31が期限の個人の消費税が4/25の引き落としになるため、資金繰りに余裕が出来るのもメリットの1つです。 | |||||||
一方で、口座振替依頼書に押す届出印を間違えるなど、口座振替依頼書に不備があった場合や、振替日に残高不足となった場合には、納税が遅れた形となってしまい、延滞税がかかってしまいます。また、引き落としできなかった場合には再振替はしてくれないため、他の納付方法で納付する必要があります。 | |||||||
振替納税に対応している税目は、かなり限られており、国税では申告所得税と個人の消費税に限られています。地方税は各地方公共団体により異なりますが、個人にかかる税金の一部に限っている地方公共団体がほとんどです。 | |||||||
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振替納税をご希望の方は、口座振替依頼書などをご用意致しますのでお問い合わせ下さい。 | |||||||
<クレジットカード納付> | |||||||
文字通り、税金をクレジットカードにて納付するものです。地方税では多くの自治体が以前から対応していましたが、平成29年1月から、ついに国税でも対応が始まりました。インターネットの納税用ホームページに名前や税目、金額、クレジットカード番号などを入力して手続きする形なので、ご自宅から、休日や夜間にでも納税手続きをすませることが出来ます。インターネットでの手続きが納期限までに行われていれば良いため、クレジットカードの引落日まで、実際の納付を遅らせることができます。また、クレジットカード会社によっては、クレジットカードのポイントが付いたり、あとから分割やリボ払いに変更したりすることも出来ます。 | |||||||
一方で、利用には所定の決済手数料が必要になるほか、クレジットカードの利用可能枠が納付する税額を上回っていないと納付できないため、注意が必要です。また、領収証は発行されず、クレジットカードの明細が領収証の代わりとなります。 | |||||||
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クレジットカード納付は、国税で利用可能なほか、一部の地方公共団体で利用できます。平成29年現在、東海三県で利用可能な自治体は次の通りです。 | |||||||
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ただし、これらの自治体でも、クレジットカード納付ができる税目は限られているので注意が必要です。 | |||||||
それでは、国税のクレジットカード納付について、詳しく見ていくことにしましょう。 | |||||||
国税クレジットカード納付の概要 | |||||||
税目や手数料など、国税クレジットカード納付の概要を確認していきましょう。 | |||||||
税目 | |||||||
平成29年1月からクレジットカード納付制度が始まった国税ですが、既に様々な税目でクレジットカード納付が利用できます。具体的には次の税目になります。 | |||||||
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※このほか、平成29年6月から源泉所得税・源泉復興特別所得税でもクレジットカード納付が可能になります。 | |||||||
このように、馴染みの深い税目から、多くの人が聞いたことも無い税目まで、様々な税目でクレジットカード納付が利用できます。 | |||||||
決済手数料 | |||||||
決済手数料は、税額1万円までが82円(税込)で、以降1万円を超えるごとに82円(税込)が加算されます。この決済手数料よりも利率の良いクレジットカードでは、クレジットカード納付を利用するとお得です。 | |||||||
利用可能なクレジットカード | |||||||
利用可能なクレジットカードは、
の6種類です。 | |||||||
具体的な手順 | |||||||
[国税クレジットカードお支払サイト]にアクセスし、表示される手順に従って進んでいくことで手続きできます。インターネットでのお買い物などに慣れている方ならスムーズに納付することが出来るかと思います。 | |||||||
以上、税金の様々な納付方法について概観し、最後に国税クレジットカード納付について概要を見てきましたがいかがでしたでしょうか。税理士法人山内会計では、納付書の発行はもちろん、電子納税用の番号の取得など、お客様の納税手続きの支援も行って参ります。今までとは違う納税方法を試してみたい方は、お気軽にお問い合わせ下さい。 |